アウトドアギアは屋外で使用することを想定されて作られており、基本的にタフな作りで長持ちする製品が多いです。
しかし10年以上に渡って現役であり続ける製品は、数えるほどしかありません。著者にとっては、今回ご紹介するMSRのドロメダリーバッグもそのひとつ。
ドロメダリーバッグとは、水を運搬するために使用するウォーターキャリーです。非常に耐久力が高いので、総輸入元のモチズキは「世界一信頼できる」とアピールしています。
長年使用してきましたが、その言葉に間違いはありません!今回はMSRのドロメダリーバッグの魅力をお伝えいたします。
MSR ドロメダリーバッグのSPEC

| 4リットル | 6リットル | 10リットル | |
| サイズ | 25.4×46.5cm | 28.7×52.3cm | 31.8×58.4cm |
| 重量 | 196g | 247g | 284g |
| 素材 | 表地:1000Dナイロン素材(内側にポリウレタンコーティング) 蓋:ABS樹脂 | ||
| 生産国 | Made in USA | ||
ドロメダリーバッグは1991年にリリースされた息の長い製品です。著者が使用しているモデルは旧モデルで、容量が2リットルの製品になります。

現在はカラーや蓋の部分に変更点のある新モデルになっています。2リットルは廃番で、4、6、10リットルの製品が販売されています。
なぜウォーターキャリーに耐久性が必要なのか?

ウォーターキャリーはその名の通り、水を運ぶための道具です。
キャンプ場など、水道が通っておりサイト内で水が汲める環境ならば、耐久性が無いウォーターキャリーを使っても何の問題もありません。

しかし、登山や野営などの水場とキャンプ地が離れている環境で使用する場合には、水がなくなることは行動ができなくなることと同じ。
水不足が状況によっては命に係わる問題になるので、ウォーターキャリーは耐久性が高いほど安心ですね。
MSR ドロメダリーバッグのメリット
耐久性が高く長年使用できる

ドロメダリーバッグの一番のメリットは何と言ってもその耐久性の高さです。表面の素材には1000D(デニール)のナイロン素材を使用しています。
では1000デニールはどれほどの強度があるのでしょうか?同じ素材はヘビーデューティを売りにするようなハード系のバッグや、軍物のバックなどで使われています。

ドロメダリーバッグの表面を触ってみるとわかりますが、厚手の帆布のような質感があり、触った感覚からも素材の丈夫さが感じられます。
ドロメダリーバッグはアメリカでは権威のある、backpacker magagine(バックパッカーマガジン)の金賞を2020年に受賞しています。
backpacker magagineによるテストでは、水をパンパンに入れた状態でバックパックにくくりつけ、岩やとげの植物が生える藪の上に置いてもパンクすることが無かったそうです。
実際に長年使用して、テントの外の地面に放置したことも何度もあります。
また、バックパックの中に収納する際は無頓着に折り曲げて収納していましたが、今のところ壊れる気配がありません。
著者は故障が怖いのでお湯を入れたことはありませんが、内側にポリウレタンコーティングが施されているため、氷点から沸点までの温度にも対応するそうです。
荷物をコンパクトにしたい方におすすめ

キャンプで人気があるウォータージャグはかさばるのが難点。どちらかというと、ウォータージャグはファミリーでのオートキャンプや、グループキャンプ向きの製品。
徒歩や自転車、バイクで移動するソロキャンパーにはオーバースペックです。
その点、ドロメダリーバッグはたたむと非常にコンパクトになり場所をとりません。できるだけ荷物を減らしたい方にはドロメダリーバッグをおすすめします。
持ち運びがしやすい形状

ドロメダリーバッグにはグロメットが4か所あります。
グロメットにはMSRの文字があるベルト状のロープが通っているので、水をパンパンに入れた状態でも持ち運びがしやすいです。
カラビナを使って、バックパックの外側に引っかけることもできます。

キャンプ地では、タープのポールやトライポッド、ランタンポール等に引っかけて使用ができます。
MSR ドロメダリーバッグの機能
3-IN-1キャップ

キャップ部分は特徴的な作りになっており、2分割が可能です。

キャップをすべて外すと、給水口が大きく給水がしやすいです。

キャップ上部のパーツはノズルが折りたたみ式になっており、指で引き出すことができます。

キャップを全てつけた状態でノズルを引き出すと、水がチョロチョロと出ます。皿洗いや手を洗うのに便利です。
唯一の弱点とも言える点が、ノズルを引き出す際にノズルの先端(水の出口)を触ってしまうところです。衛生面で少し不安が残ります。
綺麗な手でノズルを触るようにしましょう。

キャップ上部のパーツを取り外せば、適度に水が出るので、時間をかけずにクッカーなどに水を注ぐことができます。

給水口の根元に持ち手がついています。持ち手を持って給水口の向きを変えることで、楽に給水ができます。
現行のドロメダリーバッグのキャップ部分はキャップ上部と下部が紐でつながれており、キャップ上部のパーツの紛失を防ぐつくりに変更されています。
別売りの浄水器と取り付け可能
出典:モチヅキ
別売りのミニワークスEXという浄水器は、ドロメダリーバッグに直接取り付けることができます。併用すれば、効率よく綺麗な水を得ることができます。
MSR ドロメダリーバッグは臭う?

ドロメダリーバッグは内側にポリウレタンのコーティングがされているため、長時間入れた水にゴムのような臭いが移ることがあります。
解決策としては、ドロメダリーバッグの中に酸素系漂白剤もしくは、クエン酸を水に溶かしたものを入れて1日放置します。
著者は定期的に、水にクエン酸を大さじ1杯ほど入れて放置しています。臭いは完全には無くなりませんが、ずいぶんマシになります。
さらにコンパクトにしたい方にはドロムライトバッグもおすすめ
出典:モチヅキ
MSRからはドロメダリーバッグの他にドロムライトバッグというウォーターキャリーも販売されています。

ドラムライトバッグとドロメダリーバッグの仕様は、素材以外はほとんど変わりません。ドロムライトバックは2、4、6リットルの3サイズが販売されています。

ドロムライトバックは、ドロメダリーバッグよりも耐久性では劣りますが、素材が柔らかくしなやかです。
キャップ部分と同じサイズまで小さく折りたたむことができます。よりコンパクトさを求めるならばドロムライトバックがおすすめです。
故障知らずなMSR ドロメダリーバッグ

出典:モチヅキ
ガチのアウトドアマン達に愛用者が多いMSRのドロメダリーバッグ。
現時点で販売されているウォーターキャリーの中で、最強の強度を持っていると言っても過言ではありません。
故障を気にせずに使用できるので、私自身も、長期の山登りやバックパッキングには必ず持ち出すギアです。
永く愛用できること間違いなしの、おすすめ製品です。