今回ご紹介するのはノリノリライフのヨコナガメッシュタキビダイです。従来のメッシュ式の焚き火台とは異なる魅力をお伝えいたします。
ノリノリライフとは?

ノリノリライフとは福岡県柳川市に本社を持つ㈱乗富鉄工所がスタートさせた、キャンプや生活雑貨を開発するブランドです。
㈱乗富鉄工所は福岡県最大の水門メーカーで、創業73年の老舗です。
同社には高い技術力とクリエイティビティを持った鉄鋼職人が在籍しており、その強みを生かして、堅牢で独創的なプロダクトをリリースしています。
ノリノリライフ ヨコナガメッシュタキビダイ スペック

サイズ感はソロ〜デュオ、多くても3人ぐらいが丁度いいと思います。
メッシュを採用した焚き火台は軽量なものが多いのですが、ヨコナガメッシュタキビダイは2kg近くありますので、バックパックに入れて持ち運ぶと少し重さを感じます。
| 組み立て時サイズ | W53cmXD18cmXH32cm |
| 収納時サイズ | W50cmXD25cmXH5cm |
| 材質 | 本体・サイドバー・脚部:ステンレス(SUS304) / メッシュシート: ステンレス(SUS304) ※ハトメはアルミ製 / 巾着袋:綿 / ロゴステッカー:強光沢紙(耐水) |
| 重量 | 1.9kg |
組み立てかた

組み立ては超簡単で1分もかかりません。パーツはフレームとメッシュの2つだけです。

フレームの両足と上部にあるパネルを立ち上げて地面に置きます。

折りたたまれているメッシュ部分をコの字型に開き、フレームに上からはめ込むだけで完成です。

フレームの上部にあるパネルの4隅には凹みがあります。メッシュ部分の4隅にあるビスをはめて、フレームとメッシュをしっかりと固定しましょう。
ヨコナガメッシュタキビダイの特徴
剛性のある本体部分
ヨコナガメッシュタキビダイは、鉄職人が手仕事でひとつひとつ丁寧に仕上げている焚き火台です。
本体の骨組みは1本1本が太く、シンプルかつ頑丈な作りです。金属のエキスパートが溶接を行っているため、普通に使用していれば簡単に壊れることはありません。
手仕事の丁寧さだけでなく、本体部分には、一般的なステンレスよりも耐食性や耐熱性に優れたSUS304というステンレスを採用しています。
メンテナンスをしながら長い間使用ができる製品ですね。
メッシュ部分も国産

メッシュ部分の素材は、本体と同じく、耐食性と耐熱性に優れたステンレスのSUS304です。
出来合いのものを使用せず、耐久性と燃焼効率を考慮して開発した、最適な網目の国産品を採用しています。
メッシュ式焚き火台の弱点を克服したデザイン

出典:ユニフレーム
上はユニフレームのファイアスタンドⅡです。
このようなタイプのメッシュ式焚き火台の多くが、ロストル(炭床)部分がメッシュ素材になっており、コンパクトな脚のフレーム部分に乗せて使用するものです。
そのデザインゆえに、火床の周りが覆われておらず、燃焼効率は良いものの、風が吹いた場合に火の粉があたりに飛び散ってしまうという弱点がありました。

その点、ヨコナガメッシュタキビダイはメッシュ部分を凹型にすることで、メッシュの壁ができるため、灰があたりに飛び散ることがありません。
また、従来のメッシュ式焚き火台は、軽量コンパクト指向で五徳部分が華奢なため、ダッジオーブンなどの重量があるものを使った調理が難しいという弱点もあります。

ヨコナガメッシュ焚き火台は別売りのスライドゴトクを併用することで、重量のある調理器具でも難なく調理ができます。
スライドゴトクに関しては後の項でご紹介いたします。
気になる点
特にデメリットがみつからない焚き火台ですが、個人的にはメッシュ部分が消耗品なのが気になる点です。
メッシュ部分は使用を続けるうちに破損することがあります。破損した場合は、別売りのヨコナガメッシュタキビダイ交換用メッシュシートを購入し、交換が必要になります。
ただし、メッシュ部分は非常に剛性があるので、かなり長い間使用できそうです。著者の所持しているものは、毎回6時間以上の使用を10日間ほどしましたが、今のところ破損する気配が全くありません。
スライドゴトク

ノリノリライフからはスライドゴトクという、ワンタッチで伸び縮みが可能なゴトクが販売されています。

こちらも職人の技でしっかりと接合部が溶接されており、シンプルな構造で、壊れ知らずのタフな製品です。
スライドゴトクはヨコナガメッシュタキビダイの上部にジャストフィットします。耐荷重は15kgあるため、ダッジオーブンなどの重い調理器具を乗せても平気です。
30〜58cmまでサイズの変更ができるので、他社の焚火台の上部に置いても、ゴトクとして使用が可能です。

折り畳み式の足を開いて、地面に置けば直火でも使用が可能です。
スライドゴトクは、お持ちのシングルバーナーの高さと合わせることで、バーナーのゴトクとしても機能します。
著者が使用しているものはレギュラーサイズですが、足の高さが違うスライドゴトク15フットと20フットという製品もあります。
15フットはゴトクの高さが15cmあります。SOTOのレギュレーターストーブ ST-310のような、CB缶を使用した背の低いシングルバーナーとの併用にぴったりの高さです。
20フットはゴトクの高さが20cmあるので、OD缶を使用する背の高いシングルバーナーとの併用にぴったりの高さです。
実際に使用してみた

ヨコナガメッシュタキビダイとスライドゴトクを実際に使用してみました。

ロストル(炭床)部分と両サイドがメッシュのため、着火が非常にスムーズにできます。割り箸サイズの枝を数本と、着火剤で、針葉樹の薪に簡単に火を移すことができました。
時々、風が吹いていたので、メッシュ部分が適度に風を通し、火吹き棒などで酸素を送る必要なく炎の維持ができました。

上にスライドゴトクを載せた状態でも、1面が空いているので、そこから薪を差し込んで簡単に追加ができます。
ロストル部分に十分な横幅があるので、一般的に販売されている30〜40cmの薪を、カットすることなくそのまま使用可能です。

スライドゴトクはヨコナガメッシュタキビダイの上に乗せるだけで五徳として使用できます。
スライドゴトク自体が重いので、がたつきがなく安定しています。そのため、クッカー等を安心して乗せることができます。

燃焼効率がよいので、焚き火の終わりには薪のほとんどが灰になりました。
ときおり突風が吹きましたが、灰や火の粉がメッシュから外に出て、あたりに散らばることがありませんでした。
焚き火台の下にも燃えかすが落ちないので、きれいに整地された芝サイトでも安心して使うことができますね。

ヨコナガメッシュタキビダイの一番の魅力は上からも真横からも焚き火の炎を眺められることです。
ゴトクと併用すれば調理が非常にしやすく、単体で使用すれば、炎を鑑賞するのに適しています。隙がない焚き火台ですね。
まとめ
結論としては以下になります。
- 燃焼効率がよく、焚き火初心者も扱いやすい
- 別売りのスライドゴトクと併用すれば調理がしやすい
- ほぼ360度から炎を眺めることが可能なので、焚き火を鑑賞するのに向いている
- 風が吹くと火の粉が飛び散るところがデメリットだった従来のメッシュ式焚き火台の弱点を克服している
以上ノリノリライフのスライドゴトクとヨコナガメッシュタキビダイについてでした。非常に作りが良く、タフで長く愛用できる製品なのでおすすめできる製品です。
ノリノリライフは2020年からスタートした新しいブランドです。今後の動きからも目が離せませんね!