BRS-3000T スペック
UL系キャンパーの間で話題になっている、超小型・コスパに優れたシングルバーナーのBRS-3000T。
中華系メーカー製ですが、国産シングルバーナーにとっても十分ライバルとなりうる仕上がりで驚きました。その使用感をシェアしていきます。
メーカー | 兄弟捷登(BRS) |
重量 | 25g |
使用時サイズ | 約82.5xH61mm |
収納時サイズ | 約33x49mm |
素材 | 60%チタン合金、10%銅、20%ステンレス鋼 |
出力 | 2700W |
気体消費量 | 140g/h(気温20~25℃) |
点火装置 | 無し |
生産国 | 中国 |
BRS-3000T ディティール
サイズが極小
最大の特徴は極めて小さいこと。親指ぐらいの大きさです。シングルバーナーとは思えないほどの極小サイズです!
収納袋が付属
BRS-3000Tには袋が付属しています。どぎつい蛍光色の緑色なので、人によっては好みがわかれるかと思いますが、荷物の中で視認性がいいので個人的には気に入っています。
つまみと五徳部分
つまみはワイヤー式のつまみ、他社の一般的なシングルバーナーと同じで、折りたたみ可能です。
五徳は3本で、こちらも折りたたみ式。開いた状態がこちら。開いた状態で五徳のがたつきはありません。
五徳には上に乗せたクッカーの滑り落ち防止のための溝があります。軽さを追求している分、五徳部分は薄いため、正直、少しだけ頼りなさを感じます。
ただし、著者のBRS-3000Tは1年ほど使用していますが、不具合はありません。
写真の「snow peak ケトルNO.1」(直径14.5mm)や山岳用の小さめのクッカーほどの直径(10~12cm)があれば、まずまずの安定感があります。
それ以上の直径がある大き目のクッカーも、バランスを考えて中央に乗せれば問題なく使用できます。
パワーは?火力調節はできる?
火力調節はとろ火から強火まで問題なく可能です。


反時計回りに回せば強火になります。
出力は2700Wとありますが、その数値に間違いはないと思います。
湯沸かしだけでなく、クッカーを使った煮物や、フライパンを使用したちょっとした焼き物にも使用できる火力があります。
BRS-3000Tのメリット
コスパ抜群
BRS-3000TはAmazonで1,500円~1,800円ほどで購入可能です。(2021年12月現在)
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ちなみに、同じくOD(アウトドア)缶を燃料に使用する、軽量コンパクトな「SOTOのウインドマスター SOD-310」が8,000円ほど。
同じく軽量コンパクトな「PRIMUS フェムトストーブ P-115」が7,000円ほどで販売されていることを考慮に入れると、BRS-3000Tがいかにお手頃か、おわかりいただけると思います。
2000円を切るので、とりあず買ってみることができる価格ですね。
とにかく軽い
BRS-3000Tの重量は25g(実測26g)。手に乗せても、ほとんど重さを感じないほど軽量です。
国内で流通している中で最軽量とされている「PRIMUS フェムトストーブ P-115」が57gなので、BRS-3000Tはその半分ほどの重さです。今のところ世界最軽量のシングルバーナーです!
軽量コンパクトな火器といえば、UL(ウルトラライト)アウトドアの愛好家には、アルコールストーブがおなじみです。
アルコールストーブのメリットは本体が軽量コンパクトなこと。使用する頻度によって、持参するアルコール燃料を減らすことができるので、さらなる軽量化が図れるのが魅力です。
ここで、著者の手元にある「trangia(トランギア) アルコールバーナー TRB25」とBRS-3000Tの重さを比べてみましょう。
アルコールストーブは使用するために、風防やゴトクが必要です。風防は自作のもの、五徳は「evernewのEBY253」、燃料であるアルコールは60mlほどのボトルを用意して計測しました。
BRS-3000Tは小型の110サイズのOD缶と一緒に計測しました。(OD缶は2~3回使用したもの。ガスはまだ8割ほど残っている状態です。)
アルコールストーブのセットよりもBRT-3000TとOD缶が15g重い結果となりました。15gだけの差なので、両者を持ち比べてみても、ほとんど重さに差は感じられません。
重さはほとんど変わりませんが、BRS-3000Tのほうが、アルコールバーナーよりも初心者には扱いやすい火器です。
トランギアのアルコールバーナーは60mlで20分弱しか使用できないのに対して、BRS-3000Tは、中身が8割ほど残った110サイズのOD缶を使い、中火の状態で1時間以上使用ができます。
また、トランギアのアルコールバーナーは火力の調整がほとんどできないのに対し、BRS-3000Tはとろ火から強火に、細かく調整がききます。
小さなクッカーに収まる
コンパクトなBRS-3000は小さなクッカーに収まるのが魅力です。
手持ちの「MSR Pocket Rocket」と110サイズのOD缶を「snow peak ケトルNO.1」に収納してみましょう。
「MSR Pocket Rocket」は、どうしても、折りたたんだ五徳の先端がはみ出してしまい、蓋を閉めることができません。
「trangia(トランギア) アルコールバーナー TRB25」を中心としたアルコールストーブキット一式は難なく収納できます。
BRS-3000Tと110サイズのOD缶も余裕で収納ができます!他にも折りたたみ式のスポークや、マッチやライターなども収納する余裕がありそうです。
BRS-3000Tの気になる点
音がうるさい
もともとシングルバーナーは大きな音がするものが多いため、個人的には気にならないレベルですが、強火にすると、ゴーッと大きな音がします。
安定感に欠ける
五徳の長さが短い上に3本なので、五徳が4本のものよりも安定感に欠けます。傾きのないフラットな場所で使用し、クッカーを五徳の中央に置いて使用しましょう。
風に弱い
BRS-3000Tはバーナー部分がむき出しなので、強風時には風防の使用をおすすめします。
強火の状態ならば問題はありませんが、とろ火で調理をしている最中に突風が吹いた際に、炎が消えていることがありました。
BRS-3000Tの用途
その軽量コンパクトな点を生かして、徒歩や自転車でキャンプに出かける方におすすめです。
2泊~3泊の登山や歩き旅でも、過不足なく使用できるスペックがあります。中華製のアウトドアギアの中では、しっかりと生産されている製品だと思います。
シングルバーナーは故障してしまったら終わりなので、途中で補給ができないような、登山や長期旅メインバーナーとしてはおすすめしません。
著者でしたら、万が一のことを考えて、軽量なアルコールバーナーや固形燃料を一緒に荷物にパッキングします。
近場の山登りや、ソロキャンプでは十分に使える道具だと思います!
BRS-3000Tまとめ
以上、世界最軽量のシングルバーナーBRS-3000Tについてでした。
世界最軽量ということで興味本位で手に入れた道具ですが、使い勝手が良く、キャンプや登山で思った以上に活躍しています。
コスパがいいので購入しても損はない製品です。すでに火器をお持ちの方は、サブバーナーとしての利用にもおすすめしますよ。