ヘリノックス チェアツー VS ヘリノックス型チェア(DesertFox アウトドアチェア) 比較レビュー
Amazonで2,999円という破格で売られている、DesertFox アウトドアチェア(右)。
言わずもがな、名作ハイバックチェアである、ヘリノックス チェアツー(左)をコピーオマージュしたリスペクト製品です。
果たして、その実力の差は?ということで、徹底的に比較しました。
スペック
チェアツー | DesertFox アウトドアチェア | |
重量 | 1.2kg(1.26kg) ※()内はスタッフバッグ込みの重量。 | 実測2kg |
カラー | ブルーブラック | ブルーブラック |
サイズ | 55×65×84cm(幅×奥行き×高さ) | (約)幅55cm×奥行40cm×高さ90cm |
収納サイズ | 46×13×12cm | (約)43cm×13cm×13cm |
座面高 | 34cm | ー |
耐荷重(静荷重) | 145kg | 150kg |
違い
座面のデザイン
というわけで、まずは座面のデザイン。全体のシルエット、メッシュの切り返しの位置などかなり近いものを感じます。
生地やメッシュのハリや質感も非常に似ています。
ただ、完全に同じというわけではなくDesertFox アウトドアチェアの方が全体的に少し大きい寸法です。
座面高
DesertFox アウトドアチェアの方が後ろ側のレッグパーツの角度が立っているため、座面高がやや高いですね。
実際に座ってみても、お尻の位置が高い感覚がします。
後ろから
後ろから見てみました。座面の形状や切り返しだけでなく、レッグパーツの意匠も非常に近いものを感じます。
ピロー(枕)部分
ピロー(枕部分)です。チェアツーが綺麗なアールを描いているのに対して、DesertFox アウトドアチェアは、ややラフな作り。価格の差が出ているところだと思います。
しかし見た目には差がありますが、機能的な差はわずかと言えるもの。
両者とも内部にウレタン素材のような軟質素材が入っており、ちゃんと首を支えてくれます。
拡張性
チェアツーは座面にマジックテープが施されています。一方で、DesertFox アウトドアチェアはなし。
純正の収納ケースにタオルなどを詰め込んで枕として使用することが出来ます。
拡張性に関してはチェアツーに軍配が上がります。
また、背面にもマジックテープが配置。こちらは純正のネームタグをつけることが出来ます。こちらも、DesertFox アウトドアチェアはなし。
ロゴの質感
チェアツーのロゴは、メッシュ部分に配置され、つやつやとした素材の布に刺繍ロゴが入っており高級感を感じます。
DesertFox アウトドアチェアは、座面に塗料でペイントされているのみ。ここも価格の差が出ている部分。
折り返し部分
サイドの折り返し部分の終端に注目。チェアツーは2重に折り返されており、負荷のかかりがちな部分の強度を高める工夫がなされています。
生地の終端が内側に入るため、ホツレが起こりにくい仕様です。
DesertFox アウトドアチェアは1重の折り返し。
縫製
縫製は、写真では伝わりにくいですが、やはりチェアツーの方がきめ細やかで丁寧な仕上げとなっています。
DesertFox アウトドアチェアは、まっすぐ縫うべきところがウネっていたり、ややラフな印象です。
差し込み口
金属ポールの差し込み口。かなり類似した形式です。
いずれも十分に強度の高いものです。
レッグパーツ
もっとも金額の差が出ているのが、レッグパーツ。
まず素材が違います。ヘリノックス チェアツーは軽量なジュラルミン製ポール、DesertFox アウトドアチェアはスチール(てっちん)製です。
チェアツーは素材が薄くて非常に軽量ですが、DesertFox アウトドアチェアの方は厚みがあってずっしり重たい。
そして、質感も雲泥の差。チェアツーが極めて質感の高いアルミアルマイト処理でフィニッシュされているのに対して、DesertFox アウトドアチェアの方は無骨な黒い塗装処理。
もちろん適当な感じではないのですが、高級感はあまりありません。
レッグパーツの意匠はほぼ同じで、パイプの中に収縮するゴムロープが内蔵されており、折りたためる仕様です。
プラスティックの集合部分も、かなり似通った形状です。
収納ケース
収納ケース。こちらも値段の差がモロに出ています。スタイリッシュなヘリノックスに対して、実用一辺倒な雰囲気のDesertFox アウトドアチェア。
底部にカラビナが装着できる意匠など寄せてきてる感じもあるのですが、大きく差がついています。
ただし大きさはほぼ一緒です。
重量
チェアツーは、1224g。
てっちんのレッグパーツが災いし、2kgを超えるDesertFox アウトドアチェア。ヘリノックス チェアツーと比べると、やはりずっしりと重たい。
とはいえ、十分にコンパクトで軽量ではありますし、ヘリノックスを知らなければ…という思いも無いわけではありません。
価格を考慮すれば十分に検討しているとも言えます。
肝心の座り心地は??
肝心の座り心地についてですが、ぶっちゃけると、十分に対抗できる水準にあると感じます。
ヘリノックス チェアツーは、適度にしなるジュラルミンポールのおかげでしなやかな座り心地を実現しています。
高強度なのにしなやかな座り心地、というのはヘリノックス製品の大きなウリの一つでもあります。
一方で、DesertFox アウトドアチェアの方は、かなりレッグパーツが硬めで、硬質な座り心地となっています。
しかし不快になるようなことはなく、むしろ人によってはこちらの方が好き、という方もいるかもしれません。
素材の違いによる味付けの違い、という感覚でして、甲乙付け難いです。
改めてヘリノックスの品質の高さを実感
今回、ヘリノックス チェアツーを格安チェアとじっくり比較してみた結果、チェアツーの質感の高さを改めて感じることが出来ました。
特にジュラルミン製レッグパーツのうっとりできる美しさは素晴らしいですね。
やはりお高いだけあるぞ、という感覚がひしひしと伝わってきました。
まとめ
- 改めて感じたチェアツーの美しさ
- 所有欲を満たしてくれるチェアツー
- 中華製チェアも侮れない実力
- コスパ重視なら中華製チェア
というわけで、ヘリノックス チェアツーと、DesertFox アウトドアチェアの徹底比較でした。
どちらを選ぶかは人それぞれだと思います。少なくとも、DesertFox アウトドアチェアが安かろう悪かろうでは無いことはわかりました。
とは言え、やはり道具キャンパーの所有欲を満たしてくれるのは、チェアツーです。
maagzを最後までお読みいただきありがとうございました。
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