焚き火での調理に使用するクッカー。皆様はどのような素材のものをお使いですか?
私はもっぱらアルミ製のクッカーを好んで使っています。

アルミ製のクッカーのメリットとは?
他の素材の製品に比べて安い
焚き火を使って調理をする上で、クッカーの煤汚れはまぬがれることができません。ピカピカのクッカーもキャンプで一晩使用するだけで真っ黒に・・・・。毎回綺麗にするのは手間がかかりますよね?
個人的に、煤汚れも「味」ととらえてクッカーの変化を楽しむほうが気が楽です。

というのが著者の考えです。
その考えでクッカーを選ぶとなると、アルミ製のクッカーは他の素材の製品と比べてお求めやすい価格です。
アルミは軽いのでバックパッキングにもおすすめ!
アルミ製のクッカーは「軽い」という特徴があります。
オートキャンプを楽しむかたならば、クッカーの重さを気にする必要はありません。ダッジオーブンや鉄フライパンなどの、重量がある調理器具も焚火での調理にはピッタリだと思います。
ただ、著者のようにオートキャンプだけでなく、野営やバックパッキングでのキャンプで焚火料理を楽しみたい方にとっては、軽量なアルミ製のクッカーがおすすめです。
アルミ製のクッカーは熱伝導率が高いので、調理で失敗しにくい
そもそも熱伝導率って何でしょう?
熱伝導率が高いほど、熱が伝わりやすいということです。ここで素材ごとの熱伝導率を比較してみましょう。
素材 | 熱伝導率 |
チタン | 17 |
ステンレス | 20 |
鉄 | 83.5 |
アルミ | 236 |
表を見ていただくとわかる通り、アルミの熱伝導率が圧倒的に高いです!
熱伝導率が高いアルミ製のクッカーを焚火にくべると、すぐにクッカー全体に熱が広がります。食材にムラなく熱を伝えることができますね。
そのため、アルミ製のクッカーはすべての素材の中で最も炊飯に向いています。昔ながらの飯盒がアルミ製なのも納得ですよね。
チタン製のクッカーもアルミに引けをとらず軽量ですが、火が全体に伝わりにくいので、チタン製のクッカーでの炊飯は至難の業です。私も何度かトライしたことがありますが、どうしても部分的に芯のある米が残ってしまいます。
アルミ製のクッカーの気になる点は?
柔らかいのでへこみやすい
アルミはステンレスやチタンに比べて柔らかい素材です。そのため、ちょっとした衝撃でへこんだり、歪んだりするので扱いには注意が必要です。
ただ、へこんでしまった場合も他の素材とは違い、ハンマーで叩くなどして簡単に形を整えることができます。
ただ、アルミにも種類があります。
上の写真のようなハードアノダイズド加工されたアルミ製クッカーは表面に硬い皮膜が形成されるため、耐久性があり、磨耗に強い特徴があります。
鉄のスキレットのように油でシーズニングすれば、焦げつきを防止することができます。
空焚きには注意が必要
アルミ製のクッカーはステンレスやチタンと比べると、融点が低いため、空焚きは厳禁です。
うっかり焚き火にかけっぱなしにして中身が蒸発してしまうと、クッカー自体が溶ける恐れがあるのでご注意くださいね。
アルミ製クッカーのおすすめ製品
DUGの焚火缶
オススメ1つ目はDUGの焚火缶。シンプルなデザインで扱いやすく、蓋はフライパンとしても使用できます。
上向きにツルがあるので、トライポッドに引っかけることもできます。
ツルや蓋の持ち手部分にはプラスチックやシリコンのパーツはついていないので、すぐに焚き火にかけることができます。
大きさはS/M/Lの3種類。著者が使用しているのは3点セットです。
Lサイズは容量が1リットル近くあるので、6人分ほどのカレーやスープをいちどに調理することができます。
Sサイズは容量が440mlなので、ソロでの使用に丁度良いサイズです。
価格がリーズナブルなのもいいですね。
3点セットの他には S/Mセット、M/Lセットが販売されています。
エバニュー(EVERNEW)のBackcountry Almi Pot
ソロキャンプにはコンパクトなクッカーセットがあると便利です。私が愛用しているのはEVERNEWのクッカーセット。といっても、もともとセットで販売されているわけではなく、単品で販売されている製品を組み合わせたクッカーセットです。 EVE[…]
オススメ2つ目はエバニューから販売されている1~1.5合の炊飯ができるソロ用クッカー、Backcountry Almi Potです。こちらも上向きにつるがあり、焚き火での調理を意識してデザインされています。
下から200mm、400mm、600mの位置に目印があり、コーヒーを沸かす時やフリーズドライの食品を戻す時などに水量が一目で解るので便利です。
蓋にはツマミががあります。
このツマミは自立するので、焚き火の上でもフォークや箸に引っかけて簡単に持ちあげることができます。焚き火での調理は火力調節が難しいぶん、こまめな確認が必要です。蓋が持ちあげやすいのはいいですね。
デザインも美しく無駄がありません。焚き火での調理はもちろんのこと、バーナーでの調理にも扱いやすい製品です。
焚き火調理[直火]におすすめのクッカー 焚き火台を使って、豪快に直火で調理をする。キャンプの醍醐味の一つです。しかし、直火での調理はクッカーを選びます。 そこで、焚き火を使用した直火料理におすすめのクッカーを「焚き火台メーカ[…]
☝︎アルミ以外のクッカーについて特徴をまとめた記事
最後に
焚火で湯沸かしだけしかしない方ならば、軽量で強度の高いチタン製のクッカーが便利でしょう。
一方で、焚火で調理をする方、特に炊飯をする方にはアルミ製のクッカーを強くおすすめします。
チタンやステンレスより熱伝導率が良いので、慣れていなくても美味しくご飯が炊けますよ。アルミ製のクッカーで、是非焚火料理を楽しんでくださいね。