テントの底冷え対策
寒い真冬のキャンプ。でも焚き火を囲むのには最適ですし、冬場の澄んだ空気から眺める星空は最高ですよね。
キャンプ場が夏場より空いているのもよかったりします。
しかし冬のキャンプで寒くて眠れなかった経験はキャンパーなら誰しも1度や2度は経験したことがあるはず。
せっかくの楽しいキャンプ、寒さで眠れない夜を過ごすのは辛すぎますよね。
特に辛いのが、地面からくる強烈な冷気。これをシャットアウトするための対策と基本的な考え方をご紹介します。
しっかりと対策をすることで朝方、最低気温が氷点下以下に冷え込む場合でも快眠することが出来ます。
底冷え対策:レイヤー式
テントでの底冷え対策の基本は「レイヤリング」、つまりいろんなアイテムを重ねてしのぎます。重ねることで地面との間に空気の層を作って冷気を和らげます。
その際の重ね順がとても大切。
一般的な底冷え対策のレイヤー
下から
2:インナーテント
3:テントシート(ウレタンorポリエチレンなどの発砲素材)
4:ブランケット、ラグ(敷き物)など
5:インフレーターマット、エアマット(またはコット)
6:寝袋・シュラフ、シュラフカバー
このような順で配置すると良いですね。1〜3で空気の層を作り、4から上で保温するというイメージです。
私のレイヤー
それを踏まえて、私がアポロンで実施しているインナーテントのレイヤーです。
下から
2:インナーテント
3:グランドマット(ogawa純正) + キャプテンスタッグ キャンプマット
4:ニトリ ふっくらウレタン入り吸湿発熱+蓄熱ラグ(200×240)
5:sugiyama 電気毛布
6:シュラフ(モンベル バロウバッグ#1)
それぞれ解説していきます。
1.PVCマルチシート(ogawa純正)
最初に敷くのは、ogawa アポロン純正のPVCマルチシートです。(一般的にはグラウンドシート、と呼ばれています)
これは防寒というよりは、土汚れや湿気からインナーテントを保護するという意味合いが強いですね。
もちろん何も敷かないよりは防寒性も向上します。
2.インナーテント
PVCマルチシートの上はインナーテントです。ogawaのインナーテントはフロアが分厚い素材感で、冬場にとても快適に過ごすことが出来ます。
3.グランドマット(ogawa純正) + キャプテンスタッグ キャンプマット
次にこちらもogawa アポロン純正のグランドマットです。(一般的にはテントシート、と呼ばれています)
素材は発砲ポリエチレン10mm厚のクッションを75デニールのポリエステルリップストップ(表地)とPVC(裏地)でサンドイッチしたもの。
非常に分厚いため冷気避け、そして地面の凹凸を吸収してくれます。
かなりしっかりした作りで、サイズさえ合えば他テントでの流用もおすすめ出来ますね。10mm厚のテントシートは他社製品ではあまり見かけない厚みです。
汎用品を選ぶ基準としては、
- ポリエチレンまたはウレタン素材であること
- 厚みのある素材であること
になります。
次に3.グランドマット(ogawa純正)の補助的な意味合いで鹿番長のキャンプマットです。これを敷く理由は2つ。
- グランドマットで吸収仕切れなかった地面の凹凸を吸収する
- 空気の層を一層追加する
表面に凹凸の施されたキャンプマットを敷くことで空気の層をつくります。
さらに、地面からの冷気を和らげる空気の層をひとつ増やすイメージですね。厳冬期ですとグランドマットだけでは冷気を遮断しきれないため、追加しています。
5.ニトリ ふっくらウレタン入り吸湿発熱+蓄熱ラグ(200×240)
ニトリ ふっくらウレタン入り吸湿発熱+蓄熱ラグ(200×240)。これが本当に良い仕事をします。
これを敷く目的としては、主に「保温するためのレイヤー」です。
毛足が長い上に、ラグ自体の厚みも相当ありますので暖かい空気の層を作り出してくれて、地面からの冷気をシャットアウトするのに非常に適した製品です。
触り心地も非常にシルキー。
マジでおすすめです。個人的な「今年買ってよかったキャンプ用品ランキング」の3位以内に入ります。
4〜5人向けテントのインナーテントにシンデレラフィットな大きさも素晴らしいですね。
かなり分厚いので仕舞寸法が大きく運搬が大変なのですが、一度味わうと冬キャンプでは欠かせないですね。
(下手したら自宅より快適な仕上がりとなります。)
6.sugiyama 電気毛布
さらにその上に、sugiyamaの電気毛布を仕込みます。日本製で安心の品質。
140×80cmと少し小さめですが、背中からお尻にかけてカバーしてくれるので十分暖かいですね。さらに面積が最低限なので消費電力が少なめです。
電気毛布+ニトリのマットで保温についてほぼ無敵な仕上がりですね。
※先述した「一般的な底冷え対策のレイヤー」ですと、ここにインフレーターマットやエアマットを仕込む場合が多いと思いますが、ニトリのマットのおかげで地面の凹凸や冷気が来ない状態に仕上がっていますので、電気毛布としています。
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しかし底冷え対策を入念に対策していれば#1で快眠出来ます。
シュラフの使用温度については「記載温度+5℃程度」を目安に考えると良いと言われています。
例えば気温0℃で快適に睡眠がしたい場合、使用温度が-5℃より低いモデルを選ぶと良いですね。
出典:CAPTAINSTAG
参考までに、バロウバッグ#1の使用温度です。
使用温度 | コンフォート | -3℃ |
リミット | -9℃ | |
エクストリーム | -27℃ |
一般的に代謝が低く寒さに弱い人が、リラックスして寒さを感じることがなく睡眠が出来る。
つまりバロウバッグ#1で言えば、コンフォート温度が-3℃ですのでだいたい2℃ぐらいまで快適に就寝できることになります。
実際に使用した感覚からすると、最低気温が氷点下を少し下回る程度でしたら体を丸めることで睡眠をとることが出来ます。(足を伸ばすと、足先が少し寒い)
コット
さらに、コットを使用することで地面からの冷気から体を離すことが出来て快適になります。(写真はクオルツの2WAY ライトビームコット)
ただし、コット+シュラフのみですと、背中側のシュラフのロフト(膨らみ)が減って、背中が寒くなってしまいます。結果、却ってコット無しよりも寒く感じてしまいます。
ですのでコットを使用する場合は、シュラフの下に鹿番長のキャンプマットと電気毛布を敷くと完璧です。
ちなみに、ここまでしっかりレイヤリングしてあげるとコット無しでも十分な保温性を得ることが出来ます。
インフレーターマット
コットではなく、インフレーターマットを敷いても良いですね。
今回ご紹介したレイヤーならば、分厚いグランドマット+ニトリのラグで地面の凹凸が十分吸収されるため、インフレーターマットなしでもフラットです。
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底冷え対策とは関係ないですが、防寒対策としてストーブもご紹介します。
ストーブは一酸化炭素中毒の危険がありますので就寝時には使用しません。ただし就寝する前までは換気に気をつけて使用します。
スノーピークのグローストーブか、トヨトミのレインボーストーブを状況によって使い分けています。
また、しっかりと底冷えをシャットアウトすることで、就寝時にはストーブ無しで十分快適に過ごすことが出来ます。
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