LocusGear Khufu HB / ローカスギア クフ HB レビュー
LocusGear Khufu HB / ローカスギア クフ HB のレビューです。設営が楽なワンポール(モノポール)タイプのテントになります。
優れたデザイン性や、軽量設計も魅力ですね。
公式HPによると、「森林限界を超えた高地でも安心して寝れる」らしく、登山家の愛用者も多いそうです。
そんな本格志向のモデルですが、普通にオートキャンプで使ってももちろんOK。
ローカスギアの製品について、以前は「カスタム・コレクション」と呼ばれ、職人が手作りする受注生産のみ、という生産体制でした。
しかし、新たに一般向けの「スタンダード・コレクション」をスタート。こちらは工場生産で在庫を持った形で生産されるため、入手しやすくなっています。
今回ご紹介するクフ HBは、スタンダード・コレクションの一品です。
一般的なウィークエンドキャンパー目線で、詳細をチェックしてみたいと思います。
SPEC
定員 | 2人用 |
重量 | 本体:390g インナーメッシュ:360g ペグ:11.5g / 1本 |
サイズ | 本体:L 265cm x W 160cm x H 130cm (収納サイズ:L 25cm x 直径 12cm) インナーメッシュ:L 230cm x W 135cm x H 130cm (L 28cm x 直径12cm) ペグ:15.9cm |
素材 | ■本体 10D シリコン/PU ハイブリッド・コーティング リップストップナイロン ■インナーメッシュ 上部:ノーシーアム・メッシュ バスタブフロア:10D シリコン/PU ハイブリッド・コーティング リップストップナイロン ■ペグ DAC アルミニウム |
カラー | タン |
仕様
■本体
- フロントベント
- カテナリーカーブのリッジライン
- 裾タイアウト9か所、各パネルタイアウト5か所、各リッジラインタイアウト4か所
- *すべてのタイアウトにダイニーマ・リフレクティブガイライン及びラインロック装着済み
- 内側頂点及び外側頂点それぞれにループ
- パネル留め付き両開きファスナー。上下裏表どちらからでも開閉できるプラー付きダブルスライダーx2個
- シームテープ処理済み
■インナーメッシュ
- 窓止付き、逆T型両面開閉ファスナー
- カテナリーカーブのリッジライン
- 裾コーナータイアウト4か所 *ダイニーマ・リフレクティブガイライン及びラインロック装着済み
- 床シームテープ処理済み
ディティール
付属品一覧
左から、インナーメッシュ、シェルター本体、ペグ。
そして別売りのフットプリント、DPTE(後述)。
上がトレッキングポール×2。
いずれも非常に軽量に仕上がっているのが印象的です。
シェルター本体の重量は、スタッフバッグ込みで実測404g。
インナーメッシュの重量は、スタッフバッグ込みで実測376g。
高品質なDACペグSが16本付属。
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DACは韓国のアルミポールのリーディングブランド。ヘリノックスを作っているメーカーです。
184g。やや重たいですが、全て持っていく必要はなく最低限の8本であれば100g以下。
必要最低限のモノだけだとトータルで870gと、1kgを切る重さ。
全て欲張っても1130g。
2人で使える広さのダブルウォールのテントと考えると、めちゃくちゃ軽量に仕上がっています。
余談ですがトレッキングポール単体ですと実測で174g。ただしトレッキングポールは体を支えるツールですので、総重量にはあえて含めませんでした。
純正ペグ
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純正のペグが高品質です。ヘリノックスの椅子を作っているアルミポールメーカー、DAC製のJ-Stakes。
ペグの買い直しが必要なテントもある中で、最初から高グレード品を使用しているのが嬉しいですね。
V字形状で土との設置面積が多く、抜けにくい。曲がりにくさも持ち合わせています。
ポール
ポールは別売りです。推奨は、カーボンファイバートレッキングポールCP3。
トレッキング用のポールがそのままテントのポールになる仕組み。登山やトレッキング時に非常に合理的で、荷物が減ります。
もちろん、汎用のアルミポールなどでもOK。その場合、130cm以上の長さが必要です。
カーボンの織りや、各部の作りが非常に丁寧に仕上がっています。ポール単体だけでもかなりソソる作りですね。
ジップ
フロントジップです。シェルター本体のジップは止水ジップ仕様。やや作動感は固め。
インナーメッシュとの隙間
インナーメッシュとシェルター本体の間には全面に渡って隙間があります。
そのため、シェルター本体に垂れた露で濡れることはありません。
シェルター本体の通気口
本体シェルター上部に通気口(ベンチレーション)です。正直、ベンチレーションはやや小さめで風通しはあまりない感覚です。
とはいえ一人利用ですと、必要にして十分な感覚ではあります。
二人で使用する場合もう少し換気口が大きければな、と思うことはあります。
マテリアル感
シェルター本体のマテリアルです。さらっとした薄手の素材感で、手をかざすと反対側が透けて見えます。めちゃくちゃ軽量ですね。
とはいえ、必要にして十分な強度も持ち合わせています。
公式の説明ですと、
シリコンとPU(ポリウレタン)をハイブリッド・コーティングした15デニール リップストップ ナイロンの生地。
世界でも限られたトップ・ブランドのみが使用を許されている、最もクオリティーの高い素材
とのこと。モデル名末尾の「HB(ハイブリッド(HyBrid)コーティング)」は、この素材を表しています。
高級なシェルジャケットのような風合いですね。
こちらはインナーメッシュのマテリアル。同様のマテリアルが使用されています。
縫い目にはどちらも全面に渡ってシームテープが貼られており、防水対策に抜け目はありません。
前室
前室を開けた図。シェルター本体をくるくると丸めて固定します。
前室は正直言ってかなり狭めで、雨の日にここで調理をしたい!という場合はちょっと厳しいですね。
火器を使用すると幕を溶かしてしまいかねません。
インナーメッシュの入り口
インナーメッシュの入り口はT字型で3方向にジップで開閉する方式。
かなりコストのかかる作りだと思います。ガバッと開くため出入りしやすいですね。
シェルター本体と同様に、インナーメッシュもくるくると丸めて格納することが出来ます。
部屋内部
大きさのわりに、室内空間には余裕がある印象。よほど大柄でなければ、大人が2人余裕で横になることが出来ます。
ただし2人の場合は、後述する「Aフレームバージョン」での設置がおすすめです。
また、かなり密着度は高いので、仲のいい人同士限定といったところ。
設営手順
組み立てが簡単
モノポールテントの利点でもありますが、組み立ては非常に簡単。
組み立て方が2種類あり、「モノポールバージョン」と、オプションのDPTEを使った「Aフレームバージョン」。
簡単にですが、手順もご紹介。
モノポールバージョン
まず、グランドシート(フットプリント)をペグで固定します。
次にインナーメッシュを上からかぶせ、4隅のペグに引っ掛けます。
次に、シェルター本体を上からかぶせ、4隅のペグに引っ掛けます。
次にシェルターとインナーの入り口を開けて、130cmに調整したトレッキングポールをセンターマークに合わせて立てます。
インナーメッシュの内側にセンターマーク。インナーメッシュそのものの位置がシェルター本体とズレていたら意味がないですが、おおよその目印にはなります。
上部はこんな感じで立てます。
トレッキングポールの長さ調整は、ポールに記載してあるので簡単です。
ファスナーを閉じて、4隅の張り具合を調整。全体の形状を整えます。微調整する前なのでシワだらけですいません。
ガイロープには長さ調整用のプラスティックパーツが装備されており、クッと引っ張るだけで調整が可能なのが嬉しいですね。
最後に本体シェルター四辺のセンターにあるタイアウトループをペグダウンしたら完成です。
まだ、やや下部にシワが残りますが、収納時のクセもあるかと思います(汗
ペグを追加出来る
シェルター本体の中段に8箇所、ガイロープが装備されています。
風が強い場合はペグダウン、または石ころなどで押さえれば、さらに安定します。
しかし、使用しなくてもすでに風にはかなり強い印象です。
横面
横から見た図。シンプルで非常に美しいシルエットですね。
Aフレームバージョン
「DPTE」というアイテムが別売りで販売されており、カーボンファイバートレッキングポールCP3 2本+これを使用することで「Aフレームバージョン」にすることが出来ます。
センターにポールが立たないように張ることが出来るため、居住性が大幅にUPしますね。
「DPTE」の重量はたったの88gですので、多少の重量増にはなりますが、Aフレームバージョンかなりおすすめです。
というのも、トレッキングする際はトレッキングポール2本はどうせ持ち歩くことになるので、2本ともテント設営に使えた方がより合理的だと思えるからです。
使い方
雲見夕陽と潮騒の岬オートキャンプ場 訪問レポートブログ 静岡県賀茂郡松崎町雲見塩谷に位置する雲見夕陽と潮騒の岬オートキャンプ場の訪問レポートブログです。 西伊豆の美しい海と山が堪能できる絶景 富士見ビュー([…]
軽量&コンパクトが際立つテントですので、キャンプツーリングの際に使うことが多いですね。
バイクは積載能力に限りがありますが、仕舞寸法が小さいため助かっています。
また、本格的な山岳用にも使えるテントならではの「本物感」が漂う見た目も所有欲を満たしてくれます。
さらに、スカートレスでマテリアルも薄いため冬場は寒そうなイメージでしたが、2月のキャンプ(標高の低い海沿いのキャンプ場)でもシュラフ等の寝具さえしっかりしていれば十分に対応可能でした。
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参考までに冬場のシュラフはナンガ オーロラライト600DXを使用しています。
気になるところ
気になるところは、やはり「ワンポールバージョン」で張るとセンターポールが少しデッドスペースを生み出してしまうことです。
また、室内空間にはポケットや吊り下げループなどはなく、ユーティリティ面ではやや簡素な印象。ただしこれは余計なモノを極力排除し、軽量化に振っているということでもあります。
まとめ
- とにかく軽い。バックパックスタイルでのキャンプには最適
- 薄手で上質なマテリアル
- シンプルな設営手順
- カラー、形状共に美しい
- 2人で使えなくはないが、1人使用が基本
以上、LocusGear Khufu HB / ローカスギア クフ HB についてでした。
maagzを最後までお読みいただきありがとうございました。