キャンパーの間で人気のシェラカップ。手ごろな価格で使い勝手が良いので、何個あっても便利な道具ですね。
シェラカップと同様に人気があるのがロッキーカップです。ロッキーカップはシェラカップとサイズ感はほぼ一緒なのですが、深型で容量の多いカップです。
今回はこの2つのカップとソロ用のクッカーを比較しながら、それぞれの便利な使い方をご紹介いたします。
シェラカップの歴史
シェラカップは単なるキャンプ用のカップではなく、アウトドアのアイコンとしての意味合いがある道具です。
シェラカップはこのシェラクラブの会員向けに作られたという経緯があり、当時は会員証代わりにシェラカップを配っていました。シェラカップをザックにつるすことが、自然保護に興味があることの意思表示だったのです。
その使い勝手の良さから、現在は各アウトドアメーカーがこぞって商品開発し、素材もステンレスだけでなくチタン製や真鍮製のものも販売されています。
シェラカップとロッキーカップの違い
左がシェラカップ、右がロッキーカップです。
一見してわかるように、ロッキーカップのほうが深さがあります。一般的に流通しているロッキーカップは480mlほどの容量です。
シェラカップは同じ形で小さいものから大きいものまで、いろいろなサイズのものがありますが、シエラクラブのオリジナルのシェラカップと同サイズのものは容量が300mlほどです。
上から見てみると、外径はほとんど変わりませんが、内径はロッキーカップのほうが大きく作られています。
シングルバーナーなどの上に直接置いて調理を行う場合はロッキーカップのほうが安定します。
シェラカップとロッキーカップに共通のメリット
計量カップとして使用できる
シェラカップもロッキーカップも、製品によっては計量メモリがあるので、計量カップとして利用ができます。アウトドアで炊飯をするときに、お米や水の量を量るのに便利ですよ。
直接火にかけられる
シェラカップとロッキーカップは直接火にかけることができます。
湯沸かしはもちろんのこと、油をひけば、ウインナーや肉などのちょっとした焼き物も可能です。
冬場には、コーヒーやワインを入れて焚火の端においておけば、ちびちびと温かい飲み物を楽しむことができますね。
スタッキングできるので場所を取らない
シェラカップとロッキーカップは何枚も重ねてスタッキングができます。シェラカップを3~4個重ねても、シェラカップ1個分とほぼ同じ容量なので、気軽に持ち出せますね。
取り皿や小皿として扱いやすい
シェラカップとロッキーカップはキャンプのときに、おつまみやちょっとした料理を入れる小皿として重宝します。
大人数でシェアする料理などの取り皿や、子供用の取り皿としても使い勝手がいいので、何個あっても邪魔にはなりません。
シェラカップのメリット
個人的にはシェラカップよりもロッキーカップのほうが使い勝手がいいと思います。
あえてシェラカップのメリットを上げるならば、様々なメーカーから販売されているので、購入の際の選択肢が多いことですね。ノベルディグッズにもよく使われる道具なので、集める楽しみがあります。
気がついたら手持ちのシェラカップが増えてしまった方も多いのではないでしょうか?
筆者オススメのシェラカップは、evernewのデミタスカップです。
220mlのありそうでなかった、コーヒー等を飲むのにギリギリの容量が魅力です。シェラでもロッキーでもありませんが、いろいろなクッカーにスタッキングできるのが良いです。とはいえ基本的な使い方としてはシェラやロッキーに似通っています。
ロッキーカップのメリット
ロッキーカップは商標登録済みの商品名です。オリジナルは廃盤となってしまって入手困難です。現在では様々なメーカーから、「シェラカップ 深型」といった商品名で販売されています。
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食器として優れている
ロッキーカップは容量が多く深型なので、シェラカップよりも食器として優れています。
シェラカップは取り皿としては優秀ですが、丼ものやラーメンなどを入れる程の容量がありません。その点、ロッキーカップならば、どんぶりとしても使用できます。
炊飯に適している
ロッキーカップは蓋を用意すれば、炊飯にも使用できます。
480mlの容量があるので、お米を1合炊くのにぴったりです。シェラカップでも炊飯はできますが、容量が小さいので、0.5合ほどの炊飯しかできません。
ロッキーカップのほうが余裕をもって炊飯ができますね。
出典:belmont
ちなみにシェラカップやロッキーカップ用の蓋はbelmontから、チタンシェラカップリッドが販売されています。
※リッド購入時は、お手持ちのシェラカップとのサイズが合うかどうか確認しましょう。モノによっては使えない場合もあります。
本格的なアウトドアにはクッカーが便利
そもそもクッカーとは
クッカー(コッヘル)とは、小型の調理器具のことです。写真は私が愛用しているDUG(ダグ)の焚火缶 Sです。
サイズや形は様々なものがあり、近年大人気のメスティンもクッカーに含まれます。
容量は600ml~2000mlほどのものが多く、素材はアルミ、チタン、ステンレスが主流で、一般的に折り畳み式の持ち手がついています。
本格的な調理にはクッカーが◎
一般的にクッカーはシェラカップやロッキーカップよりも径が大きく、深さもあるので調理に向いています。径が大きいクッカーならインスタントの袋麺もそのまま投入が出来ますね。
シェラカップやロッキーカップでは1人前の調理しかできませんが、クッカーならば、2~3人前の調理ができます。
また、シェラカップとロッキーカップはステンレスとチタン製が主流です。ステンレスやチタン製のロッキーカップを使って炊飯した場合、炊飯のコツをつかんでいないと、お米を焦げ付かせてしまうでしょう。
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炊飯をするならば、シェラカップやロッキーカップよりもアルミ製のクッカーのほうが間違いがありません!アルミの良いところは、熱伝導率が優れているので、食材にまんべんなく火を通すことが出来るからです。
出典:UNIFLAME
シェラカップはもちろんのこと、クッカーで炊飯をする場合も、ユニフレームのバーナーパッドがあれば便利です。
バーナーパッドを炎とクッカーの間にかませば、調理器具にまんべんなく均等に熱を伝えることができるので、焦げ付き防止になります。
クッカーには小物を収納できる
シェラカップやロッキーカップとは違い、クッカーは蓋と鍋がセットになっているので、中に小物を入れて持ち運ぶことができます。
バーナーやOD缶、カトラリーなどをひとまとめにして収納ができるので、バックパッキングスタイルで出かける際には便利ですね。
まとめ
シェラカップとロッキーカップに大きな違いはありませんが、個人的には容量と深さがあるぶん、ロッキーカップのほうが便利だと思います。
どちらもいろいろな使い道があり、キャンプでは何個持って行っても重宝します。まずは家族の人数分のカップの購入をおすすめします。
間に合わせ程度の調理ならば、シェラカップやロッキーカップでもいいですが、本格的に調理をするならば、クッカーのほうが便利です。クッカーには様々なサイズと形があるので、用途に合ったものを選ぶようにしましょう。
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