ゴトクに高さがあり、クッカーがバーナーから少し離れてしまうのも、タイムが遅い原因かもしれません。
また、燃料缶がSOTO指定のモノではないため、その点も少し不利である可能性があること、ご了承ください。
高い防風性能
合わせて、ちょっと意地悪な実験も実施しました。「ウィンドマスター」という名称ですので、風に強いかどうかの実験です。
扇風機の風をサイドから無遠慮に吹かせた状態で、同様の条件で計測。タイムは3分18秒でした。
扇風機の風は「強」で、首振りも無しの状態。それでこのタイムはめちゃくちゃすごい事です。
実際に自然環境下ではここまで無遠慮に風が吹き続けるということはないでしょうから、風が吹いていても、もっと早いタイムで沸くはずです。
正直、実験をする前は防風性能についてやや懐疑的なところがあったのです。なぜなら、風防などは無い形状だからです。
しかし、いい意味で見事に裏切ってくれました。
なぜ風防が無いのに風に強いのか?と言いますと、一つはバーナーと鍋の距離が極限まで近い状態であることが挙げられます。
風の入る隙間が無いので、強風下でもエネルギーロスしにくいです。また、そもそもの火力が強力ということもありますね。
さらに、先述したようにバーナーがすり鉢状となっていることや、バーナーが直噴型の形状でまっすぐ火が上がることも理由です。
風防をわざわざ持っていく必要がない、という事でもあるので、荷物を減らしたいバックパックスタイルやツーリングなどでも活躍してくれます。
かなり実力派のシングルバーナーである、ということが分かりました。
ST-310も同様に実験
ちなみに、ST-310でも同様の実験を行ったのですが、結論から言って、扇風機の強を当て続けると、5分を過ぎてもお湯が湧く気配がありませんでした。
ほとんどの熱が逃げてしまい、鍋も触れる程度にしか熱くならない状態です。
しびれを切らして、扇風機の風を弱にし、首振り状態にすることでようやく7分を過ぎた頃に沸騰させることが出来ました。
とは言え、ST-310も手軽なCB缶を利用出来るシングルバーナーでありながら、かなり強力な熱量を誇る優れたバーナーであることは間違いないです。しかしちょっと意地悪な耐風性実験では、やや弱い印象でした。
ST-310を強風下で使用する場合には、風防を使うなど、対策が必要そうです。
火力調整が容易
火力調整がしやすいのも特徴の一つです。写真は、とろ火状態。
ガスの出力をかなり絞った状態でも、消えたり、不安定になったりせずに安定した火力供給が出来るバーナーです。
全開状態です。ただMAX火力が強いだけでないのが嬉しいですね。
デメリット
ランニングコストは高め
デメリットとしてはランニングコストはやや高めだということです。燃費面では他のシングルバーナーに劣り、ガスの減りは明らかに早い印象ですね。
しかし、ちょっとした風にビクともせず圧倒的な火力を実現してくれるので、少しの燃費の悪さはあまり気にならないところかもしれません。
重心が高い
それから、重心がやや高い事ですね。(公称値で、本体の高さは100mm)
その点は、分離式のシングルバーナーや、CB缶を仕様したタイプのシングルバーナーには劣る点です。
まとめ
- 圧倒的な出力を誇る、OD缶仕様のシングルバーナー
- ハイパワーなのに極めてコンパクト
- 風にもめっぽう強い
- とろ火も得意
- 出力を求める場合には最高にマッチング
- 燃費は良くない
以上、SOTOのウィンドマスター[SOD-310]のレビューでした。
maagzを最後までお読みいただきありがとうございました。
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